2018.5.3~5.5(2泊3日の車中泊)にて、残り区間「岡山 中央分水嶺」を全て歩いた。
これにより、中央分水嶺の岡山県該当区間は、歩き残しなく、完全単独踏破達成。

1日目は、右手峠~大滝の山(大倉山)1054.8の県境をまず往復し、下山後、今度は右手峠から西に県境を「土の河内 県境コル破線接点」まで歩いた。
2日目は、初日の続きで「土の河内 県境破線接点」~黒尾峠の県境部を歩いた。
そして最終日、中央分水嶺(岡山該当部)の中で最後まで未踏となっていた、大茅スキー場北方の4等:新田814.2北東県境コル~志戸坂峠を歩いた。

この3日間で歩いた区間は、ここ数年以内に行われた、或いは現在まさに進行中の「地籍調査」のおかげもあってか、ほぼ全線に亘ってヤブ漕ぎなし。地籍調査の未実施区間は4割程度あったが、未実施区間においても道は比較的よかった。※ただし、黒尾峠に至る約1kmほどの区間と、志戸坂峠に至る数百mほどは若干荒れている。
下草はどこも少なく、ストレスなく歩け、また植生も自然林が多く残されていて、新緑がとても心地よかった。標高のそれほど高くない稜線であったにもかかわらず、ブナ林も結構残っていた。

この3日間、どの区間にもネマガリタケ帯はなく、植林帯に関しても、人の手が入ってキッチリ伐採されている場所が多かった。従って、うっそうとヤブの密集した場所がほとんどなく、全体としては明るい雰囲気の山々だった。



自身未踏の県境部において、こんなに心地よく歩ける尾根がまだ残っていたとは・・・
まさに、充実した3日間となった。

DSCF9806携帯





1日目
8:25 右手峠すぐ岡山側手前の広い路側帯に駐車して出発
8:35 △右手峠680.2  9:20 第1図根三角点  10:25 第2図根三角点(木地山稜線分岐)
10:30 大滝の山1054.8   10:40 下山開始  道間違え10分ロス  12:20 右手峠
10:25 右手峠発  13:00 P769  13:50 三等:滑谷732.6  14:10 土の河内 県境コル破線接
14:50 木地師の館  15:30 右手峠帰着

アバウト図
大滝の山~土の河内コル地図



右手峠。鳥取側に回り込むと急斜面にテープがあった。
DSCF9767右手峠



四等:右手峠680.2
DSCF9769



最初の図根三角点
DSCF9771図根1



2個目の図根三角点で志戸坂峠方面からの踏破暦と繋がった。
DSCF9777図根2


上の図根点と頂上の間にある反射板。前方には那岐山。
図根点、反射板、頂上の3者間は僅かの距離。
DSCF9784



シャクナゲ満開の大滝の山(大倉山)頂上
DSCF9781大倉頂上携帯



往路を右手峠まで戻った後、今度は反対方向、西側の県境に取り付き。
取付き口には頭巾を被ったお地蔵さん。
DSCF9786右手峠2



P769

DSCF9788P769



三等:滑谷732.6
6



土の河内 県境コル/地図破線交差点にはお地蔵さんがあった。
今日はここを最終県境とし、林道を県道7号へ向けて下った。
DSCF9796土の河内コル



林道をたどると、「木地師の館」の脇に出てきた。
DSCF9797木地師の館



右手峠まで徒歩で戻り、車で西粟倉村のあわくら荘に移動して日帰り入浴。その後、東粟倉まで車移動してファミマで弁当購入後、道の駅あわくらんどに戻って車中泊した。


2日目

車で「あわくらんど」から移動、6:25 津谷キャンプ場すぐそばの広い路側帯に駐車して出発
県道7号を経由して、昨日と同じ林道を利用し、7:50 土の河内 県境コル/地図破線交差点
7:55 峠西側の県境尾根に出る  8:30 P684  8:55 P657  9:15 草の原 古道谷峠
9:25 送電鉄塔脇通過  9:40 四等:久岳670.5  9:50 出逢い地蔵峠(林道津谷線終点)
10:15 出発  10:45 四等:本谷奥南682.5  嵩山手前のコル付近でしばらく雷雲通過待ち
11:50 三等:嵩山789.3  12:15P758  12:35 黒尾峠  12:55 往路を戻る
13:50 嵩山通過  14:25 本谷奥南682.5の南西コルから県境を離れ、林道へ向けて沢筋降下
14:35 林道出合  15:10 津谷キャンプ場


アバウト図
土の河内コル~黒尾峠




2日目の出発は津谷キャンプ場付近から
DSCF9798津谷キャンフ゜場



再びの土の河内、峠のお地蔵さん
DSCF9801再び土の河内コル



前半の県境は特に、鳥取側に若いブナ林が目立つ
DSCF9805右ブナ林



P684
DSCF9808P684



それまでテープナビは少なかったが、この「地籍テープの嵐」以降、急にテープが増える
DSCF9811地籍テーフ゜



【草の原 古道谷峠】の「地蔵碑」。
このもう一つ先の峠で出くわす「出逢い地蔵(=林道津谷線終点)」は、元々ここにあったものを最近移転したらしい。
※良い道が多かったこの日としては珍しく、この峠の前後はやや不明瞭だった。
DSCF9814草の原 古道谷



古道谷峠から上り返すと、今日最高の展望、送電線下。
たぶん左正面の高い山が「大滝の山」で右側が木地山か。
DSCF9816



すぐに、四等:久岳670.5
5


久岳から下ると、舗装道路出合には、
先ほどの【草の原 古道谷峠】に元々はあったという「出逢い地蔵」
DSCF9827出逢い地蔵

出逢い地蔵をここに移転させた理由が左傍(↓)の案内碑にかかれていた
DSCF9829



道路からの登り返しは岡山側から巻いた。
DSCF9830林道津谷線終点


峠の法面を登り返して、見下ろす「出逢い地蔵」。その後ろのピークが久岳。
DSCF9831



四等:本谷奥南682.5
5
この辺りからは雨がポツポツ。カッパを羽織った。


測量用の脚立がオキッパということは、今まさに地籍調査の最中なんでしょう
DSCF9835脚立



四等:嵩山789.3
3


去年以来の黒尾峠
DSCF9842黒尾峠
黒尾峠到着と同時くらいで雨は止んだ。


復路はすぐ南側の支尾根から取付いた(こちらの方が斜度が緩いので)・・・

途中の小ピークには地籍三角点
DSCF9843支尾根の地籍三角




来たルートを△本谷奥南682.5手前のコルまで戻り、ここから県境を離れた
DSCF9845林道へ降下開始地点



10分ほど下って林道出合。下ってきた沢筋を見上げる。
DSCF9848林道着点より



林道は、下の方は舗装、上の方は未舗装だが、そんなに荒れてはいない。
林道の途中には動物のらしき骨が散乱していた。
DSCF9849骨



下ってきた林道は津谷キャンプ場の敷地内にダイレクトで出てきた。
※キャンプ場上部の散策道入口には「クマ出没注意」の看板があった。
DSCF9852津谷キャンフ゜場



2日目も西粟倉に戻り、あわくら温泉、「あわくらんど」で車中泊と、前日と同じ行動をとった。



最終日
5:15 旧国道の志戸坂トンネル(封鎖)のすぐ手前にある簡易トイレ付Pに駐車して歩行開始
6:00 発電案内板のすぐ先の橋を渡って林道に入る
7:00 林道終点の20m先、去年12月の県境最終到達点コル出合  8:00 四等:段822.5
8:40 三等:四行田844.9  9:35 志戸坂峠  9:55 下山開始  10:10 無事、駐車地点帰着


アバウト図
2の北東県境コル~志戸坂峠地図


志戸坂街道を徒歩にて降下中。既に田植えが始まっている。
DSCF9853最終日志戸坂街道下方


大茅芝桜公園。まだ早朝でオープンしてないので、柵から手を乗り出して撮影DSCF9855大茅芝桜公園



林道入口。
これに入ってしばらく進むと、林道は左右に分かれる(共に舗装)ので、北に右折。
DSCF9856林道進入地点



更に先へ、2度ほどUカーブを繰り返しながら高度を上げ・・・
やがて、ここが舗装終点付近。すぐ先の分岐は右正面へ。
DSCF9857舗装終点



林道の終点はT字路となって左右に分かれている。終点の20mほど前方が県境となる。DSCF9860終点T字路



県境コルより振り返る、上がってきた林道(赤線)。
黄色線は県境に並行して西へと走る作業道。
DSCF9861



去年12月の最終到達地点の県境コルに巻いたテープ
DSCF9863コルの前回テーフ゜


P805
DSCF9866P805


四等:段822.5
5


キツツキに突かれて白骨化した松の巨木
DSCF9871立ち枯れ松


三等:四行田844.9
9



そして、とうとう・・・・・・・
DSCF9881志戸坂直前



志戸坂峠到着!
これで岡山県 中央分水嶺完全連結!
DSCF9886ガッツポーズ

下りて来た急斜面を見上げる
DSCF9895見上げる降下



そして、最期の最後で「足首ひねってけがをした」
なんてことが無いよう、旧志戸坂街道を慎重に歩いて・・・
DSCF9896


無事、駐車地点帰着
DSCF9897帰着


このGWは合計5回、山に行ったが、
出会った登山者はもちろんゼロ。
こんな登山者って、珍しくないかい?



個人メモ:
靴は全日ガルモント26.0の方。ザックはマムート。ズボンは初日と2日はストームクルーザーで最終日は雨の可能性なかったので普通のズボン。上は、2日目が時々雨だったので、クライムベリーライト(緑)。
水分は、比較的気温が平年より低かったり、風があったりで、少な目に推移。初日で1.5リットル、2日目で1リットル、最終日は0.7リットル程度。
久賀ダムトイレ=和式水洗あり、志戸坂は簡易水洗和式、あわくらんどNEWトイレに和式なし、旧の方に1ヶ所のみ。
あわくら荘の日帰り入浴は500円。
あわくらんどは18時くらいまでは満車。
携帯の充電は最終日下山時点で残り8%
この時期には顔の周りを吸血中がうるさく飛ぶはずだが、3日ともほぼゼロだった。
意外と気温が低めだったから?